気が向いたら花活け

ローコストで無理しない花活けを目指します

秋に楽しむノリウツギ


今回の花活けはアジサイの仲間であるノリウツギを花材に選びました。


ライムライトという品種のノリウツギです。

ノリウツギアジサイの後から咲き始め、開花期間は7~9月くらい。

そしてこのライムライトは、最初の頃のライムグリーンから日が経つにつれて色が変化していき、秋になるとピンク色が混じってきます。

今回入手したものはこのピンク色が出てきた状態です。


ちなみに昨年夏にもライムライトを活けているのですが、その時はクリーム色に近い色でピンクの気配は全くありませんでした。



このライムライトにはガーベラを合わせてみました。

ライムライトのピンクを意識して、渋めのピンクと差し色になる赤の2種類を選びました。


使用した花材は以上です。

物足りなく見えるかもしれませんが、ライムライトはかなり大きく、花(本当は萼片)の付いている部分だけで長さが40cm以上ありました。

1本を切り分けて、それだけで活けてもいいくらいのボリューム。


さて花材は揃ったし、

と、ここまでは良かったのですが、なんと活け方でつまづいてしまいました😫

自分でもこれはちょっと、と思うような結果になり、

正直、公開するのはやめようかとギリギリまで迷うほどで💦



これを見た私の身近な人間の反応は、

..う~ん..まあ、こんな活け方もあるんだろうけど...

というものでした。

至極まっとうな感想ですね。

活けた本人が、???と思っているくらいなので😅


ライムライトをもう少し思い切って切り分ければ、別のアプローチでうまく行ったのかもしれないけど、

活けている途中でもずっとそう思っていたけど、

どうしても鋏を入れる勇気がなくて、こういうことになってしまいました😔



初挑戦の季節花材


季節の花材は積極的に活けようと心掛けていますが、それでも今まで一度も活けたことが無いものが結構あります。

今回の花材がまさにそれでした。


ゲットウ月桃)の実です。

ゲットウは美容と健康に良い薬草として知られていますが、その実や葉は花活けでも利用されています。

そんなにポピュラーな花材とは言えないものの、展覧会などで見かけたりするし、私にも馴染みのある花材でした。

だけどなぜか自分が活けることは無いまま時が過ぎ...

先日たまたま地元の生花店ゲットウの実を見つけたので、これを機会に挑戦してみることにしました💪


ゲットウに合わせたのはモンステラの葉です。

これは過去に数えきれないほど活けてきました。

形が面白いのでそのまま使っても良し、肉厚でしっかりしているため加工にも耐えられる使い勝手の良い葉ものです。


ゲットウの実は秋の花材だけど、モンステラを合わせたら南国風アレンジになりそうな予感。



やっぱりどことなくトロピカル?

めっきり寒くなってきたというのに違和感たっぷりのアレンジかも💦

なおゲットウの実は予想以上に重く、バランスを取るのにやや苦戦しました。



ところでゲットウの実については、以前からずっと気になっていたことがありました。

それは実が割れた時の姿です。


赤い実の中から灰色の種がのぞいています。

ちょっとインパクトがありませんか?

私はこれを最初に見た時、中に小石が詰まっているのかと思いましたよ😅

こういうのがぎっしり入っていたら、そりゃ重くなるよねー >_<

因みに種が灰色なのは白い薄皮をかぶっているからで、それを剝くと黒い種が出てきます。



秋の花材と秋色のワイルドフラワー


以前から時々見かけて気になっていた花材があって、先日それが近所の生花店にもあったので買ってみました。


ドライアンドラ フォルモーサという植物で、近年人気が高まっているワイルドフラワーの一種です。


ワイルドフラワーはオーストラリアや南アフリカなど南半球に自生する野生の花の総称で、別名ネイティブフラワーとも言われています。

生の花で売られていたのですが、ギザギザの葉はガサガサしているし最初からドライフラワーのように見えます(実際このままドライフラワーになります)

花も葉もなかなか個性的でカッコイイと思いませんか?🤩

なおドライアンドラの中でオレンジ系の花をつける種類がフォルモーサと呼ばれているようです。


店には秋の花材のフウセントウワタもありました。

フウセントウワタは8月~11月頃まで出回り、その時期にはどこの店でも手に入る、花活け界ではとてもポピュラーな花材です。

私も好きな花材で毎年お世話になっています。

でも逆に言うと、毎年活けているから今年はもういいかな?という気持ちがあったことも確か。

なので今回はスルーして帰りかけたのですが・・・

やっぱり気になって買ってしまいました😅


結果、ドライアンドラと組み合わせて作品が1つ仕上がったので、買って正解だったんですけど👌



フウセントウワタは秋の花材ですが、ドライアンドラは輸入物で一年中出回るので特に季節感のある花材ではありません。

でもこのドライアンドラ フォルモーサの渋いオレンジ色は何となく秋っぽい。

店のご主人も「もうすぐハロウィンだからこれを仕入れた」と言っていたし。

ドライにしか見えないところも秋の感じがしますよね。



赤と黒の花活け


今回の花活けは、意外なことにこのブログでは初めてかもしれない色の組み合わせとなりました。

使った花材は3つです。


まずは黒のエリンジウム。

これは元々ブルーだった花を黒く塗ったものです。

自然のままのエリンジウムも売っていたのですが、黒があまりにもカッコよかったのでこちらを選びました。

撮影角度が悪かったか、塗り残しが目立ってあまり黒に見えませんが、上から見ると本当に真っ黒です。


この黒に対して選んだのが赤いケイトウです。

画像でどこまで伝わるか分かりませんが、深紅の花のフリル部分にゴールドっぽい縁取りがあり、それがワンランク上の花を感じさせます。


そして3つ目は前回使ったアマランサスを再利用。

アマランサスは最初にちゃんと水が揚がっていれば長持ちするみたい。


振り返ってみると、赤と黒の花活けはこのブログ以外でもあまりしていなかったかもしれません。

そのせいか、この色合わせがことのほか自分には新鮮で、かつ魅力的に映りました。



今回花材を選ぶにあたって、私の中で大ヒットだったのはゴールドの縁取りがあるケイトウです。

ケイトウって色々種類が増えたとはいえ、正直それほど好きな花材ではなかったのですが、

今回のこれは完全にいままでの印象を一変しました。

とにかく高級感があって美しい✨


かつてケイトウといえば正に鶏のトサカみたいな花で、私にとっては「毒々しい赤のグロテスクな花」でしかありませんでした。(いつの話?😅)

その頃に比べると、随分ケイトウも垢抜けてオシャレになったものです。

時代が変わればこうも変わるものなんですね。


アマランサス2種で花活け


前回があまり色味の無いおとなしめなアレンジだったせいか、今度は明るくて存在感のある花を活けたくなりました。


そこで選んだのが2種類のアマランサスです。

店頭ではアマランサスの品種名までそれぞれ表記されていたような気がしますが、よく見ていませんでした。

ちゃんと確認しておけばよかった。後悔😔


今回のアレンジで使ったのはこの2種類のアマランサスだけ。

活け方もシンプルです。



アマランサスと聞いて私が真っ先に思い浮かべるのは、

今回のものより大ぶりで、太いひも状の長ーい花穂がだら~んと垂れ下がるタイプのアマランサスです。

別名ヒモゲイトウと呼ばれるのがぴったりの見た目なのですが、

私はその「異様に長くて、だら~ん」がどうにも不気味💀で、稽古場でもまず選ぶことはありませんでした。

それに比べると今回の2つは抵抗感なく、むしろかなりの好印象♡

特にボリュームのある濃いピンクの方はお気に入り花材になりそうです。



因みにアマランサスの種子はスーパーフードとしても注目されています。

栄養価が相当高い雑穀だとか。

ただ今回のように切り花として販売されているものは、観賞用のアマランサスで食用にはなりません🙅‍♀️


ついでに言うと、「長くて、だら~ん」タイプのアマランサスに対する意識が最近変わってきて、活けたら面白い素材なのかも、と思うようになりました。

ちょっと気付くの遅すぎ?😅


落とした葉っぱで花活け


前回使用したキイチゴは、買った当初はたくさん葉が付いていました。


それが出来上がった作品ではずいぶん風通しの良い姿になっています。


結局、残した葉より切り落とした葉の方が多くなってしまいました。

どれも綺麗で立派な葉っぱだったのに、ああ、もったいない😫


落とした葉をそのまま捨てるにはどうにも忍びなく、

そこで、その中から花活けに使えそうなところを選んで活けることにしました。


今回キイチゴに合わせた花材は2つ。

一つは白のトルコキキョウです。

八重咲きでちょっとゴージャスな感じ。

昔は一重咲きのものが多かったですが、今はむしろ八重咲きの方が主流になっているような気がします。


もう一つの花材はグリーンスケール。

空き地などに生えているコバンソウ小判草)に似ていますが、それとは別物です。

コバンソウがその名の通り小判形の穂で膨らみがあるのに対し、グリーンスケールの穂はペタッとして全く厚みがありません。



今回は前回のアレンジで取り除かれてしまった葉の、いわば敗者復活戦みたいな花活けですが、出来上がりはこんなものになりました。



色的に地味~😅だけど、グリーンスケールの穂がひらひら揺れることもあって涼し気なアレンジになったと思います。



今回使ったキイチゴの葉は茎に付いている状態で、花材としてちゃんと成り立つものでした。

一方、茎から外して葉だけになったものは、水に触れる部分を多くしないと持たないし、使い方がかなり限られてきます。

ドライにするという手もあったと思うけど、そうすると家が片付かないのでね。

結局彼らにはそのまま退場してもらうことになりました。ごめんね🙏


夏の定番花材で花活け


前回の記事のあと、ようやく重い腰を上げて花材を調達しに出かけました。

相変わらず外は暑い、どころか前よりもっと酷い暑さになっているなかで、

何とか生花店にたどり着き、やれやれ ┐(‘~`;)┌


そこでまず購入したのはキイチゴの枝でした。

キイチゴは初春から晩秋まで出回り、季節によって違う姿を楽しむことができる枝ものです。

真夏の今の時期は大きくてしっかりした緑の葉がたっぷりと付いています。


キイチゴに合わせる花として選んだのはヒマワリです。

夏の花と言ったら、やっぱりこれ!


今回はいつもより迷わずに花材が決まりました。

というのも暑くて頭が回らなくて😅

とにかくササっと買って、とっとと帰ってきました。


ただ活ける方はなかなかササっとはいかず、いつもの通り悩んだあげく、ようやく完成となりました。



キイチゴは手のひら状の葉に加えてジグザグに曲がった茎の形に面白さがあるので、それを意識して活けてみました。

ちょっと上の方の葉がモサモサしてるけど、キイチゴとヒマワリの明快なフォルムのおかげでメリハリのあるスッキリした仕上りになったように思います。



暑くなると、花も凝ったオシャレ系のものよりパンチの効いたものを活けたくなります。

近年ヒマワリも花弁がニュアンスカラーだったり、従来のヒマワリとはだいぶ雰囲気の違うものが出回るようになりましたが、

今回は黄色の花弁に芯が茶色という、定番中の定番とも言えるヒマワリを選びました。

改めて作品を見ても、この単純な色かたちのヒマワリにしておいて正解だったと思っています。