気が向いたら花活け

ローコストで無理しない花活けを目指します

昔は完全無視していたヤツデ

先月使った稽古花材のネタがそろそろ尽きてきたので、花屋さんへ花材調達に行ってきました。

店内は春の花がいっぱいでどれにしようかと見まわしていたところ、その中に、お?これは!と思うものを発見。


ヤツデの実です。

ヤツデはいけばなでもお馴染みの花材ですが、使うのはほとんどが葉で、実の方はそんなに一般的に扱うものではありません。

むしろブーケなどフラワーデザインの分野で利用されることが多いのかも?

しかも出回る期間が短いものなので、まさかここで出会えるとは思ってもみませんでした。

これは幸先が良さそうヽ(゚∀゚)ノ


最初からテンション上がった勢いで、その場でラナンキュラスをいくつも買ってしまいました。

ラナンキュラスも季節ものなので手に入るうちに色々買ってみたくなる花です。

今回はグリーン系、オレンジ系、パープル系の3種類を購入しました。

先日使った黄色のラナンキュラスは薄紙を重ねたような花弁が特徴の定番タイプですが、今回のラナンキュラスは花弁がクシュクシュッとなったポンポン咲きと呼ばれるものになります。


さて花活けの方ですが、何か葉ものがあってもいいかなと思いつつも、

今回はこのラナンキュラスとヤツデの実だけで挑戦してみることにしました。

ヤツデの実とラナンキュラスの花の丸いフォルムが予想以上にシンクロして、ポップな感じになりました。

時々こういう気楽なものを活けたくなります。

枝ものとか複雑な素材だと色々考えることが多くて疲れるんですよね😅



今回ヤツデの実を活けてみて、子供のころ庭にヤツデがあったことを思い出しました。

当時はいけばなもやっていないし、植物に興味を持つような子供でもなかったので、はっきり言ってヤツデはどうでもいい存在でした。

のちに家を建て替えた時にヤツデは姿を消したのですが、それさえも気づかなかったくらいです。

それが今では花材としてわざわざ買っているという、全く嘘みたいな話になっています。

あのヤツデが残っていたら、今頃ただで使い放題なのに! 時すでに遅し😫でした。

ヤナギばかりが続きますが

今月に入って2回続けて、セッカヤナギという一般的にはあまり馴染みのないヤナギを使った作品になりました。

そして今回の作品もまたヤナギ...でもこちらは誰でも知っているネコヤナギです。

どういうわけだか先月の稽古でヤナギが続いてしまいました。

自分で選んでおきながらこう言うのもなんですが、セッカヤナギと違ってネコヤナギに対してはそれほど思い入れがありません。

でも銀白色の花芽が付くネコヤナギは春限定の花材なので、やはり季節ものは活けておくべきかと考えてこれを選ぶことになりました(相変わらず季節限定という言葉に弱い^^;)。


作品にはこのネコヤナギのほかに、同じく春の花材であるチューリップを使いました。

1本の茎が二股に分かれて2輪咲いている、枝咲きのチューリップです。何かお得感がありますヽ(゚∀゚)ノ


さらに合わせる花材としてウイキョウも追加しました。

ウイキョウは過去にも登場しましたが、ハーブで言うところのフェンネルです。

独特の香りがあって、私はいつもピクルスを連想してしまいます。

なおウイキョウは季節花材ではなく、一年中手に入るものです。


以上の3つの花材を使って活けたのがこちら。

ネコヤナギは銀白色のふわふわ花芽が売りのヤナギですが、肝心の花芽がほとんど見えません💦

稽古花材なのでもともと花芽にばらつきがあったこともありますが、稽古中にもポロポロと落ちたし、

さらにわが家の例の白い壁問題で、わずかに残った花芽も写真では判別しにくくなりました。

こうなるともうネコヤナギだか何だか分からないですね (;^_^A


3月も半ばを過ぎるとネコヤナギもチューリップもピークが過ぎた感じになりますが、今回の作品を活けたのは1か月前で、ちょうど両方とも旬の頃でした。

季節花材はちょっとモタモタしていると一番良い買い時を逃してしまいます。

なのでその季節にしか手に入らない花材はあらかじめチェックしておいた方が良いかもしれません。

もっとも、1年で一番花が多い春は季節ものだらけですけどね 😅

同種の枝ものとは思えない?

前回の花活けでセッカヤナギを花材に選びましたが、そこではセッカヤナギらしい個性的な特徴がみられる枝を使いませんでした。

個性的であるがゆえに主張が強く、前回のデザインにはどうも合わないと思ったからです。

ここで改めてセッカヤナギの紹介をさせていただくと、

その大きな特徴は、枝が途中から麺棒で伸したみたいに(私の印象😅)幅広のペタッとしたものに変化していることです。(枝の下の方は普通に丸い枝)

名前にあるセッカ(石化)は丸い枝が平たい帯状になることを指しています。

また、その石化した部分が曲がりくねって時として面白い形を作り出すという現象もあり、それがいけばなで人気のあるゆえんとなっています。

写真の左側の1本にその2つの特徴がよく表れています。


前回のアレンジで使ったのは右側の枝のみでした。

そこで左側の枝を含めた前回使わなかった枝については、別に作品を作ることにしました。

合わせた花は前回の花活けで余った黄色のラナンキュラスです。


結局花材はサンシュユとチューリップが無いだけで前回と同じですが、作品のイメージはだいぶ違うものになりました。

セッカヤナギは驚くほど枝が湾曲するものもあれば、ほとんど真っ直ぐの枝もあったりします。

そして曲がりのある枝においても、その形は実に様々。

枝ぶりというのは同種の枝ものであっても当然1本1本違うわけですが、その中でもセッカヤナギはかなり個体差が大きいように思います。

そういう意味では、どんな枝に巡り合えるか分からない楽しさがある花材と言えるかもしれません。


ところで新型コロナウイルスはついにパンデミックだそうで。

渡航禁止やら、イベント中止やら、一体どうなってしまうのでしょう (ノ_-;)

いけばな界も常に各地でイベントが多く、ちょっと確認したら来月はもちろんのこと5月にかけても中止あるいは延期にしているところが多々ありました。

うちの教室もとりあえず今月は中止ですが、こうなると来月も危ないかも?😟

とうとう稽古も中止となりました

新型コロナウイルスの影響で、私が行っているいけばな教室も3月の講座は中止となってしまいました。

そんな予感はしてましたけどね。とても残念です😔


サボリ常習犯の私にしては珍しく、今月の稽古は行く気満々でした ( •̀ᄇ• ́)ﻭ✧

というのも年度替わりで一部講師の入れ替えがあるため、今月が最後となる先生のクラスには是非出たいと思っていたのです。

たまにやる気になるとこれだから、全く皮肉な話です ( ̄▽ ̄;)


そういうわけで、今月は稽古花材は手に入りません。

でも先月の稽古花材で仕上げた作品がいくつかあるので、ブログに載せるものはしばらくそれで繋いでいこうと思います。


まず今回の作品は、2種類の枝ものを花材に選びました。

1つ目は早春に黄色い小花をつけるサンシュユです。

季節になると稽古場でも必ず登場する花木です。


そしてもう一つの枝ものはセッカ(石化)ヤナギ。

芸術的で不思議な形の枝が多く、いけばなでは非常に人気の高い花材となっています。


稽古で使った花材はこの2つですが、これだけだとちょっと地味なので黄色い花を足すことにしました。

ラナンキュラス(左)とチューリップです。

ラナンキュラスはこの後もっと開いて直径10cmほどの大輪になり、かなり存在感があります。


枝ものが2種類入ったうえに花も大輪なので、器も強めのものを選んで活けてみました。

写真で見るとそれほど感じないかもしれませんが、結構どっしりとした作品になっています。

小さい部屋に飾るにはちょっと重すぎ💦

なおここで使ったセッカヤナギは素直な形の枝のみだったので、曲がりのある芸術的な枝は別の作品に利用しました。

次回にでも公開できればと思います。


春の花は黄色が多いとか、黄色は昆虫が寄ってきやすいとか、色々言われていますが、黄色は何しろ目立つし、元気でウキウキするイメージがあります。

黄色い花は部屋も一気にパッと明るくしてくれて、自分でも驚くほど気分が晴れやかになりました\(^o^)/

花の持つ力って本当に馬鹿にならない❗

もうすぐ雛祭りなので今回の花材はモモ

週末に商店街を歩いていたら、花屋さんの店先に並んでいるモモの花が目に入りました。

そういえばもうすぐ雛祭りだった🎎

ここで思い出すなんて、いかに私が雛祭りとは縁のない生活をしているかバレるというもの (´∀`;)

しかも最後にモモを活けたのはいつのことだったか、思い出せないくらい昔のことです。


だったらここらでモモを活けるのもいいかしら🤔

そう考えて、久しぶりにモモを手にすることになりました。

この写真ではつぼみばかりですが、この後どんどん開花しました。

いかにもお雛様にふさわしい可愛らしいピンクの花です。


ただ私がいけばな初心者だったころに受けたモモの印象はあまり良いものではありませんでした。

当時は今とは違う教室に通っていたのですが、稽古で渡されたモモは花が少ないうえに、つぼみが最初から紫色に縮んでいて開花しないような酷いものだったのです。

第一印象ってやっぱり大きいですね。

稽古用の花材はそんなに良いものは回ってこない、と分かるようになった今でも、モモの悪いイメージはずっと引きずったままでした。


そんなわけで長年モモを活けずに来てしまったのですが、今回のモモは稽古花材ではなく、商品としてお店で売っているものだけあってさすがに綺麗です。

これは結構期待できるかも o(^-^)o

早速活けてみました。

予定外にモモだけ衝動買いしたため合わせる花材も無く、そのまま一種いけになりました。

モモのつぼみはちょっと触っただけで落ちるので、用心深くあまり手を加えずに活けています。


花材が一種類だけだとスッキリする一方、変化に乏しく面白味の無い作品になる恐れがあります。

今回の作品に関しては、もともとの枝が短めだったので小振りになり、良く言えばシンプルでシャープ?😅

いずれ機会があったら、もっと大きくて華やかな作品にも挑戦してみたいと思いました。


なお花材として売られているモモはあまり固いつぼみだと開かずに終わり、過去の私のように苦い思いをすることも多いようです。

その点、今回のモモは調子よく次々と開花してくれて、とても状態の良いものでした。

おかげでモモのマイナスイメージはだいぶ払拭されたし、

活けて良かったモモの花 \(^o^)/ だったかな。

目測を誤った結果の花活け

今回の花材はサクラです。

ソメイヨシノの開花はまだ先ですが、早咲きのサクラが各地で楽しめる季節になりました。

今なら花屋さんでも早咲きのケイオウザクラ(啓翁桜)などを置いているところが多いと思います。


先日行ったいけばな教室にも、そのケイオウザクラともう一つ、カワヅザクラ河津桜)がありました。

そのうち私が選んだのはカワヅザクラ

カワヅザクラをご存知の方は、これって本当にカワヅザクラ?と思ったかもしれません。

稽古仲間とも、カワヅザクラはもっとピンクが濃いのでは?と話していました。

一緒に並んでいたケイオウザクラの薄いピンクと変わらない感じです。

何かちょっと疑ってしまいますが、花屋さんの表示はカワヅザクラとなっていたのでそういうことなのでしょう。


それはさておき、なぜ私がカワヅザクラを選んだかというと、そちらの方が開花している花が多く華やかに見えたからでした。

ただ当然ながら開いている花は終わるのが早い。

家に持ち帰って活けようとしたら、早速花弁がパラパラと落ちる、落ちる💦

もうどうにも止まらないので、これは何か他の花の助けを借りるしかないと思い、急遽地元の花屋さんへ向かいました。


そこで買ったのが紫とピンクのスイートピー

とっても綺麗で、もうこのままガラス瓶に挿すだけでも良さそうです。


でもスイートピーにはサクラのヘルプに入ってもらうという目的があるので、そこはひとまず置いといて、

残っているサクラの花もかき集めて、とにかく手早く活けることにしました。

花を集めようとサクラの枝を短く切ってしまったら、何だかぼてっとした作品になってしまいました (´-ω-`)

確かに花弁はたくさん落ちましたが、思ったよりつぼみが多くどんどん咲いたので逆にボリュームが出すぎる結果に。

こんなことなら長い枝を残してもっと伸び伸び活ければよかった(πーπ)

スイートピーと一緒に活けること自体は悪くないと思うけど、枝の動きがあれば一種活けでも行けたかなー。

ちょっと早まりましたね😔

まあ切ってしまったものはいまさらどうしようもないので、

次回ガンバロー ٩( 'ω' )و

アオモジが花開く前に花活け

前回のアレンジに入っていたアオモジは、花屋さんで1本だけ残っていたのを見つけて買ったものです。

枝もの花材としては小さなものでしたが、前回はそのうちのごく一部しか使わなかったので大部分が手つかずのまま残ってしまいました。

そこで今回はその残った部分を使って作品を仕上げることにしました。


前回お話しした通りアオモジの緑の粒は実ではなくつぼみで、少し経つと1つの粒から複数の黄色い小花が咲いてきます。

今回も購入から1週間経って、ところどころ花が咲き始めました。

満開になるとフォルムも色合いも全体的にボワッとした感じになって、最初とは印象がだいぶ変わります。


合わせる花材として、このアオモジと一緒に手に入れていたオンシジウムを選びました。

例によってランは長持ちするので、これもまだ頑張っています💪


次に稽古で使ったオレンジ色のバラも加えることにしました。

稽古花材にありがちな余り状態が良くないものではありますが、一応先の2つの花材よりは新鮮なはずです。


残ったアオモジが小枝ばかりなので、以上の花材だけだと小さな物足りない作品になりそうです。

そこで引っ張り出したのが昨年のクリスマス花材だった白い枝。

ドウダンツツジをペイントしたドライ花材で、枝なので大きさを出すには役に立つかなと考えました。


ということで、いざ花活け開始。

よせばいいのに撮影泣かせの白い枝 💦

今回もカーテンをバックに何とか写ってくれました。


ここに入っているアオモジですが、よく見ると一部花が咲いています。

これでもう少し咲き進むとアレンジのイメージがまた変わってしまうので、この時点で活けることができて正解でした。


アオモジが店頭に並ぶときはつぼみの状態であることがほとんどで、私自身もつぼみのうちに活けたいと思っています。

フォルム的にその方が好きだからなのですが、花が咲くのを避けたい理由はもう一つあって、

それは満開になるとかなり花粉が落ちるということ😟

以前それで結構な目に合いました。


その時と同じ轍は踏みたくない (≧◇≦)

ということで、綺麗に咲いてくれるアオモジには申し訳ないけど、そろそろお別れしたいと思います😅