まだまだ稽古場では花木が真っ盛りですが、さすがに花木が続きすぎてちょっと疲れてきた感があります。
この辺でそろそろ草もの系に行ってみようかという気になって、今回は枝ものを使わずに活けてみました。
あっさり仕上げました。
使ったのはグロリオーサとオクラレルカ。
グロリオーサは熱帯産のユリ科の植物です。
つる性で、このアレンジでは葉を取ってしまいましたが、葉の先端が巻きひげ状になって、他のものに絡まりながら伸びていきます。
花材としてのユリはあまり好きではないのですが、グロリオーサは別で、間違いなく私の大好きな花の一つです。
花の内側が外へひっくり返ったような形が面白く、花弁の縁が波打っているのも個性的。
私はどちらかというと甘い感じの花より、グロリオーサのようなスタイリッシュで個性の強い花の方に惹かれるところがあります。
オクラレルカはアヤメ科の植物で、アイリスの一種です。
見た目がまさにアヤメの葉ですね。
やはりアヤメのような小さな花が咲くそうですが、花付きのものはほとんど出回ることがなく、もっぱら葉もの花材として流通しています。
実際私も葉っぱのオクラレルカしか見たことがありません。
花活け界ではすごく人気のある植物で、オクラレルカに特化した作品を作られる方もよくいらっしゃいます。
そういう方々からすると、私のはなんとまあテキトーな活け方。
性格表れてます (^^ゞ
今回は久しぶりに枝ものを使わない花活けで、気分転換になりました。
ところで前回のツバキでつぼみが付いた枝が残っていましたが、開花し始めたところで活けようとしたものの、結局うまくいきませんでした。
先日のコブシとはちょっと違うことが原因です。
皆さんご存じのように、ツバキは徐々に花弁が散るのではなく、花がそのままの形で突然ボタッと落ちます。
そして今回のツバキは切り枝だからなのか、花ばかりでなくつぼみもちょっとしたことで良く落ちました。
結果、つぼみが沢山あった枝はみるみるうちに殺風景な枝に様変わり。
落ちずに済んだものは綺麗に咲いてくれたんですけどね。 残念 (x_x)
名残惜しいので、残骸を集めて小さいアレンジを作ってみました。
花に負けじと葉っぱも良く落ちたので、落ちた葉と落ちた花の花弁をコップに入れて、花一輪添えました。
そもそも花が咲いたら活けようと考えたのが大きな間違いだったと思います。
つぼみ自体の開花率は結構高いようなので、つぼみの段階で活けておいて、そのまま開花を待っているべきでした。