気が向いたら花活け

ローコストで無理しない花活けを目指します

最後のつぼみまで咲いたユリ

今月2回にわたって活けたオリエンタルリリー。

購入したのは1本だけでしたが、花はつぼみを含めて全部で5輪ついていました。

買った時点で咲いていたのは2輪。

その後次々とつぼみが開き、そして最後の一つまで綺麗に咲いてくれました。

さすがに後から咲いたものは、最初の花に比べるとだいぶ小振りになりましたが。

聞くところによるとカサブランカ(やっぱりこのユリはカサブランカだと思っている)のつぼみの開花率はかなり高いようです、というか必ず咲くらしい。

花の種類にもよりますが、切り花のつぼみは咲かずに終わったり、咲いたとしても弱々しかったりすることが多いので、これだけちゃんと咲いてくれると気分爽快\(^o^)/

ここまで咲いてくれたのなら、花活けも最後まで付き合ってあげなくては、と思いました。


合わせる花としては、最初にオリエンタルリリーと一緒に活けたスカシユリがまだ健在だったので、これを使うことに決定。

実はスカシユリも1本に5つ花が付いていてそのうち4つがつぼみだったのですが、結果的に綺麗に咲いたのは2つだけ、あとはうまく咲かずに萎れてしまいました。

最初からやや弱り気味の印象があったので、まあそんなものかなとは思いましたけど。

そして合わせる花材としてもう一つ、これも以前アンスリウムのアレンジで使ったアレカヤシを再利用することにしました。


ということでこの3つを合わせたアレンジが出来上がりました。

あまり見えませんが後ろ側にもユリがいます。

オリエンタルリリーは、最初に咲いていたものと大きく違うところがあるのに気づきましたか?

一目瞭然、つまり雄しべの茶色い花粉が付いたままなのです。

ご存知の方も多いと思いますが、ユリの花粉は服についたものをこすってしまうとなかなか取れません。白い壁なんかに付いても厄介です。

なので日本の花屋さんでは開いているユリの花粉は取り除いて販売していることが多く、特にカサブランカのような純白の花弁の場合、花粉が花弁に落ちてしまうと非常に汚らしくなってしまうため必ず花粉は取ってあります。

ただ花粉があるとないとでは花の印象がかなり変わってしまうことも確か。

花粉があってこそユリの花というところもあるので海外の花屋さんでは取らないらしく、そこは判断の分かれるところですね。

自分の印象としては、花粉が無いと柔らかいイメージでエレガントさが増す感じ、あると力強さと共にややカジュアルな感じ、かな。

ヒバと活けた時は最初から咲いていた花粉無しの花を使いましたが、ゴージャス感を出したかったのでちょうど良かったと思っています。

対して今回のデザインは花粉が無いと間が抜けてぼやけた印象。花粉があることによって全体が引き締まるだろうと判断しました。


このオリエンタルリリーは他の花に比べてだいぶお高かったんですけど、立派な花が全部咲いてくれたことを考えると案外お買い得かもしれません。

それにこれだけ使い倒せば、しっかり元は取れた気がするし。

だけどさすがにユリはもういいかなー

見ている方も飽き飽きでしょうけど、活けてる方もうんざりです ( ̄◇ ̄;)

当分ユリの登場は無いですね。
しつこいアレンジにお付き合いいただきありがとうございました m(_ _)m