気が向いたら花活け

ローコストで無理しない花活けを目指します

目に鮮やかなツートンカラーの枝もの

久々にいけばなの稽古に行ってまいりました\(^o^)/

最初はひと月休むだけのつもりが、あれよあれよと数カ月...

思い返せば、前回行った時はまだ冬の厚いコートを着てました。

今年も半分過ぎてしまったし、全く時の経つのは早いものですね。(聞き飽きたセリフ^^;)


懐かしの稽古場には、いつもの通り枝もの花材がたくさん並んでいました。

どの枝にするか迷うというのも久しぶりの感覚です。

何しろ普通の花屋さんでは草花系が中心で、枝ものの選択肢がほとんど無いようなものなので。

そんな選り取り見取りの枝の中から今回選んだのはマサキでした。

マサキは生垣に使われるので気付かないうちに目にしていることが多いかもしれません。

葉が緑一色のもの、黄色や白の斑入りのものなどがありますが、今回は新葉が黄色になるタイプでオウゴンマサキと呼ばれるものです。

この写真のマサキは稽古で一部カットしてしまったので最初より黄色の部分が少なくなっていますが。

葉が黄色なのは若葉のうちだけで次第に緑色へと変わっていきます。


このマサキと一緒に稽古で活けたのはニューサイランです。

これは花活けの定番花材で、好んで活ける人も非常に多く、色々な使い方ができる葉ものです。


稽古で使った花材はこの2つだけでした。

フラワーアレンジメントの感覚からするとあり得ない寂しさかと思いますが、これがいけばなでは十分成り立つんですよね。

私としては、むしろ花材が少ない方が作品に緊張感があって好きだったりします。

でも自宅に飾る花は緊張感より和やかなものにしたいし、稽古と同じようなことを繰り返しても仕方が無いので、ここにヒマワリを足すことにしました。

レモンイエローの花弁で、オレンジ系より爽やかな印象です。

さらに前回スモークツリーと一緒に使ったグロリオーサを加えてみると、結局黄色と緑だけのアレンジに。

まさかのガラス花器を使いました。

マサキは生垣に利用されるだけあってぎっしりと葉が付いており、それを生かしてみようと思って器の中を葉で埋め尽くしてみました。

ニューサイランはあえて何も手を加えずシンプルに一枚のみ。

グロリオーサは購入時に咲いていたものは終わって、これは後から咲いたものです。切り花のつぼみからの開花なので小さいし、赤い模様もほとんど出ていません。


オウゴンマサキは1つの枝ではっきりと2色に分かれているので、活けていてもその対比が非常に面白い花材でした。

新葉の時期だけというのも特別感があって良いですね。

ちなみに私は生垣や植え込みなどでこのオウゴンマサキを見たことがありません、多分😅

春にこの黄色い生垣があったらさぞかし綺麗だろうなと思います。

なお秋には赤い実がつくので、その季節は葉の緑と実の赤のコントラストを楽しめるそうです。

煙に巻く花を活ける

花活けで使う花材の決め方はその時々で違いますが、好き嫌いとは関係なくユニークな特徴を持った花材というのはやはり活けてみたくなるものです。

今回はそんな花材の一つ、スモークツリーを選びました。

ウルシ科の落葉樹でケムリノキとも呼ばれています。

どちらで呼ぶにしても見たまんまの分かり易い名前ですね。

この煙のようなモヤモヤっとしたものは何なのかというと、花が終わった後の花柄が伸びて羽毛状になったものだそうで、種類によって白っぽかったりピンクや赤紫だったりするようです。

私はこの植物をいけばなをするようになってから知ったのですが、庭木で植えられている場合も多いそうなので意外と有名な木なのかもしれません。

しかも今回のスモークツリーは花屋さんではなくスーパーで手に入れました。

特殊な花材だとばかり思っていたのでちょっとビックリです。


このスモークツリーには私の好きなグロリオーサを合わせることにしました。

好きな花ということもあって私もよく使う花材ですが、一般的には鮮やかな赤に黄色い縁取りがあるタイプが多いと思います。

今回のものは逆に黄色の花弁に赤が入っていて、なかなかオシャレな花色。これはさすがにスーパーでは手に入らないでしょう。

いままで見たことが無く珍しいタイプだなと思ったら、やっぱりお値段も高めでした💦


ということで今回はこの2つだけで頑張ってみました。

スモークツリーは最初に紹介した写真のものの他に淡いグリーンの混じったものもありました。

私としては淡いグリーンの方が好みなのですが、もともと量が少なかったうえに劣化が早くて、あっという間に色褪せてしまいました。

前日にはもっと綺麗なグリーンで、ピンク系のスモークとの対比も楽しめたのに残念です(◞‸◟)


今回のスモークツリーはうちの近所でも植えているお宅があって、6月に入ってから良い感じのスモークが見られるようになりました。

縦にも横にも結構大きくなる木で、その割に枝が細いので風が吹くとあっちこっちに暴れています。

丈が低い品種もあるそうですが、そのお宅のものは高さ4~5mくらいあるでしょうか。

樹形を整えるのは大変そうだけど、魅力的なスモークが好きなだけ手に入って羨ましい♡と思いながらいつも眺めています😄

外れの後は当たりの花材

前回使い物にならない花を買ってしまった反省から、今回は商店街のいつもの花屋さんで花材を選ぶことにしました。

そこはそんなに酷い状態のものは売らないと分かっているので安心感があります。

ただ、どこの店でもそうですが品揃えの良い時と悪い時があって、前回違う店に行ってしまったのも商店街の店が軒並みダメな時だったからでした。

では今回はというと、おかげさまで“良い時”に当たったようです (*^ー^)v


店に入ってまず目についたのがヤマボウシです。

5月~7月に花を咲かせる日本原産のミズキ科の落葉樹で、少し前に咲いていた北アメリカ原産のハナミズキと近縁です。

いけばな教室ならいざ知らず、花ものが中心であまり枝ものを置いていないこの店でヤマボウシに出会えるとは意外でした。

なのでこの機会を逃す手はないと思って迷わず購入しました。


次に面白いと思ったのがグリーンのアジサイ

グリーンの萼片(花弁に見える部分)に白い模様が入っているところが個性的で購買意欲をそそります。


興味深い花材を続けて見つけた勢いでヒマワリも買ってしまいました。

いまは白や赤茶系のヒマワリもあったりしますが、これはどこでも手に入るような普通のヒマワリです。


以上のメンバーで何とか行けそうな気がしたので、今回はこの3つの花材で仕上げてみました。

結構ボリュームのあるアジサイで、これでも少し花を減らした状態になっています。

色といい模様といい、このアジサイはかなり気に入りました。

そしてそれ以上に私の中で久々のヒットだったのはヤマボウシです。

それほど一般的な花材ではないところもポイント高いですが、上品で清楚な雰囲気が蒸し暑い梅雨の時期に爽やかさを運んでくれて、買って正解だったと思いました。


今回は当たりの花材を手に入れることができて、前回の失敗をだいぶ挽回することができました。

花材に限らずですが、良いものに出会えるかどうかはその時の運によりますね。

でも同時に日頃のチェックも大切、と改めて実感しました。

良い時を逃さないというのもあるけど、まめにチェックすることで商品を見極める力も身につくんじゃないかと思います。

掘り出し物を見つけるのが上手いと言われるような人たちも、結局それだけ目が肥えているということなんだろうし。

私は粗悪品に手を出してしまったり、良いものを買いそびれて「あの時買っておけばよかった!」と後悔することもしばしば。

まだまだですなー「(。>ω<。)

おまけでもらった花を活ける

前回のエメラルドウェーブとエピデンドラムを買った時、他にも2つ花材を手に入れていました。

今回はそれらを使った花活けです。


ただ花材の1つはかなり状態の悪いものでした。

これはオーニソガラムです。

オーニソガラムは過去記事でも使いましたが、種類によってだいぶ花の形が異なり、今回のものは初めて見るタイプでした。

で、このオーニソガラム、見ての通り下半分の花がすでに終わっています。

これを見た時、こういうものを売っちゃうんだ!と正直驚きでした。

なのに魔がさしたというか、花の可愛さに負けて買ってしまったんですねー😅


2つ目の花材は、とりあえず弱っている気配はなかったアンスリウムです。

この画像だと分かりにくいですが、普通のハート形のアンスリウムと違って横広の蝶の羽のようなフォルムで、そこが面白いと思って購入しました(どうやらバタフライと呼ばれる品種のようです)。


さて、その日その店で買った花は前回のものも含めて全部で4つでした。

でも先ほど言ったようにオーニソガラムはどう見ても粗悪品。

店のご主人もそこは気がとがめたのか、おまけとして白いトルコキキョウの束を入れてくれました。

といってもそれも見切り品のようなものでしたけど。

それでも使えそうな花は6,7輪あったので、このおまけの花の力も借りて活けてみることにしました。

トルコキキョウの間から顔を出している黒っぽいものはドライになったエリンジウムです。

3週間ほど前に買った時は綺麗な青紫色の花で、その後放置していたら自然とドライになりました。

形は全く変わらず、中心の花の部分もそこそこ色が残っています。

問題のオーニソガラムは触っているうちに花は落ちるし完全にアウトだと思ったのですが、買ったからには意地でも使ってやろうと無理矢理詰め込みました(全然目立っていない^^;)。


今回の花屋さんはとてもこじんまりとした家族経営っぽい店でした。

品数が少ない割に気が利いたものを置いてあるという印象でしたが、残念なことに花の管理が悪すぎました (╥_╥)

持ち帰って水切りをしようとしたら茎がヌルっとしていて、再びビックリ O_O ちゃんと水替えしてるのかな?

店の場所が場所だけに主力は表に出ていた鉢植えで、切り花の方にはあまり気を配っていないのかもしれません。

鉢植えも含めて全体的にセンスは悪くない感じだったのに惜しいなー (ノ_<。)

いつもと違う店で買った花

普段家で活ける花を選ぶときは、それほど深く考えずに花屋さんで目についたものを買うことがほとんどなのですが、今回はどういうわけか何一つ買おうと思う花に出会えませんでした。

特別こだわりを持っているわけではないので、いつもだったら適当なところで妥協するんですけどね。

気分が乗らないということだったのか、商店街の花屋さんを何軒か回ってみたものの、結局あきらめて帰ることにしました。


それでも帰る道すがら、どうにかして花が手に入らないかとグズグズ考え、

と、そこで、すっかりその存在を忘れていた店があったことを思い出しました。

それは住宅街の中にあって実はうちから一番近い店なのですが、裏手のほとんど通らないところにあるのでまず立ち寄ることはありません。

でもこの際だから、と藁にも縋る思いで訪ねました。

結論から言うと、思い出して良かったです。

後から考えると商店街の店にも置いてあった花だったかもしれませんが、とにかく気持ち的に買いモードに入っていたのでそこで一挙に問題解決することになりました。


まず一つ目に買った花はエピデンドラムです。

鉢植えでも人気のランですね。

これこそ他の店にもあったかも (;^_^A


次に緑のものが欲しいと思ってエメラルドウェーブを購入しました。

シダ植物のタニワタリの一種で、欧米ではクリスピーウェーブと呼ばれています。

タニワタリは花活けでも人気の花材で、葉の縁がゆるやかに波打っているのが特徴の葉ものですが、エメラルドウェーブはそのタニワタリの品種改良で生まれた日本オリジナルの品種だそうです。

ビックリするくらいの強いウェーブが面白いですよね。


さて、何はともあれ花材が揃ったところで早速活けてみました。


先日アスターと一緒に使ったドラセナも入っています。


ドラセナの間に何かもう一つ欲しいと思ったのですが、また花材を買いに行く気力が無くてここで手を打ちました( ̄∇ ̄)


活けていてどんなものに仕上がるか分からないのはいつもの通り。

結果が分からないところにワクワク感があって面白いと感じているところもあります。

でも今回はいつにも増して行き当たりばったりでした。

とりあえず手ぶらで帰らずに済んで良かったワ、と思いながら出来上がったアレンジ。

いくら予測不能が楽しいといっても、次回からはもう少し余裕をもって花材を見極めたいものです😄

梅雨入り前に咲く花

6月に入っていよいよ梅雨のシーズンです。

たとえ晴れていてもじめ~っとした空気が漂う不快な日々がやってきます。

このあいだ棚に置いてあるものをどけて掃除をしていたら、その奥の壁にカビが大量発生しているのを発見しました。

ショックです(|||_|||) こんなのうちだけかしら?

梅雨に入る前からこんな調子ではこれから先が恐ろしいです😱


さて早くも湿った気分になっている中、外ではドクダミの花が元気いっぱい咲いています。

いまさら紹介するまでもない花ですが、先日TVを見ていたら、園芸の先生がドクダミは梅雨入り前に咲く花だとお話しされていました。

確かにうちの方でも毎年5月下旬から咲き始めて、私もいつもその頃に採集して花活けに使うのが恒例となっています。

あまり意識したことが無かったけど、梅雨の花というより梅雨入り前の花だったんですね。


そんなドクダミを今年も忘れずにしっかり収穫してきました。

過去記事のドクダミのアレンジは、ドクダミの一種活けか、ドクダミのそばに生えていたフキの葉と一緒に活けるという、とってもお手軽なものになっています。


今年も同じパターンでいこうと思っていたのですが、途中で気が変わって、何かドクダミに合わせる花材がないか花屋さんへ行ってみようと考えました。

そこで出会ったのがグリーンベルです。

フウリンカ(風鈴花)という和名があり、その名の通り、緑色のベル(風鈴)のような形が個性的で思わず欲しくなる花です。

実際私もグリーンベルがドクダミに合うかどうかより、この花自体に魅せられて購入してしまいました。


こんな花選びで果たしてうまくいくのかどうか。

かなり怪しいけど、とにかく活けてみました。

花材が花材なので、前回とは真逆のおとなしい感じのアレンジになりました。

出来としては、可もなく不可もなく?

実は2つの花材をどう使うか最後まで決められなくて、結果として無難なところで妥協した感があります。

いまになっても何をどうしたらいいのか、迷ったまま🤔

やっぱりドクダミのような野の花的なものは、何も手を加えずにそのまま花瓶に入れるのがベストなのかもしれません。

その方があれこれ悩まずに済んで楽だしね(笑)

花の品種にも流行があるということで

前回のクレマチスを買った時、店の中でもうひとつ目を引いた花がありました。

淡い紫色の大輪のアスターです。


アスターは和名で言うところのエゾギクで、以前このブログでも取り上げたことがあります。

過去記事のアスターもそうですが、アスターというと花径が3~4cmの小輪のキクのイメージがありました。

それに対して今回のものは花径が8~9cmくらい。

さらに花弁の雰囲気もだいぶ違うので、この花を見たときアスターとは分かりませんでした。

でも店のご主人の話によると、昔のアスターは大輪で、その後小輪が多く出回るようになって、今また大輪が流通するようになったそうです。

ずっと同じ形だと飽きられてしまうし、花のタイプもいろいろ流行があるんでしょうね。

ちなみにこのアスターはシャギーというシリーズ物の一つで、シャギーディープブルーと呼ばれるものです。

花弁の形状が本当にシャギーって感じ !(^^)!


さてこの大輪のアスターには、それに負けないくらい存在感たっぷりのドラセナコンパクタを合わせることにしました。

葉の色がものによって緑の部分が多く出たり、濃い紫(こげ茶色に見える)がメインになったりしているドラセナです。


この2つを合わせた段階で、間違っても繊細なアレンジじゃないということが分かったと思います。

で、結果はこうなりました。

もう一つアレンジに参加している緑の枝は、またまたリョウブです。 しつこいわねー(^o^;)

でもしっかり仕事をしてくれました。感謝❗


今回は器がかなり主張の強いものだったので、花材も頑張って重量感を出して対抗しました。

この器はさんざん迷った末に購入したものなのですが、やっぱり買ったのは失敗だったかなーと後悔し始めていたところです。

はっきりした縞模様が足かせになるというか、合わせる花材やデザインが限られて、あまり応用が利かない気がするんですよね。

もちろん腕のある人だったら、そんなこと物ともせずに使いこなすんでしょうけど(^^ゞ

何はともあれ、今回使うことでまるっきり無駄になることは避けられたので良かったです😄