前回のバラはその後1週間ほど綺麗に咲いてくれました。
サービス品だからそんなに持たないだろうと思っていたので予想外の嬉しい結果。結構当たりの品だったようです。
このバラは日にちが経っても花の形に変化はなく、徐々に花弁の縁が黒ずんで終わりを迎えるタイプでした。
シャクヤクみたいに一気に花弁が落ちるスタイルだと分かり易いけど、徐々にというのは捨て時の見極めが難しい(-ω-;)
茎もしっかりしているし、傷んだ部分だけ取り除けばまだいけそう?
と、いつもの貧乏性が頭をもたげて、黒ずみ始めてから2日くらい未練がましく引っ張りました。
でもそんなごまかしがそう長く通用するわけもなく、購入から10日目にしてとうとう処分することに。
そこでふと気になったのが、中の方の花弁はどんな感じになっているのかということです。
見てわかるようにこのバラは外側が赤に近いような色で、中心の巻いている部分は完全に黄色です。また赤の花弁もその裏側は黄色味がかった色。
どうせ捨てるなら、この赤と黄色の関係がどこまで続いているのか確かめたい。
そう思ってせっせと花弁を剥くと、中心の全部黄色に見えた花弁も色は薄いものの外側が赤みを帯びていることが判明しました。
当たり前と言えば当たり前のことでしたが、最後の方の小さな花弁まで表と裏で律儀に色分けしてあるのが分かってなんだか感心してしまいました。
それにばらした花弁を並べると、花として活けていた時とはまた違う味わいがあってとても綺麗。
折角なので、この花弁たちを水に浮かべてみました。
真上から撮った写真しかありません(;^_^A
横から見ても、水の効果で花弁の見え方が変わって美しかったのですが。
星型に開いた緑のガクも面白かったので入れました。一番左の星型は花弁を全部取った状態のものです。
3つのガクは浮かべているわけではなく、茎を少し残したまま倒れないようにちょっと細工をしてあります。
それ以外は花弁を並べているだけなのでいわゆる花活けではありませんが、おかげであれこれ悩まず気楽に花を楽しむことができました。
水に浮かべるデザインは以前にも終りかけのスイートピーでやったことがあります。
この時のスイートピーは花弁の状態ではなく、花首からカットして浮かべた「浮き花」でした。デザインとしては同じようなものですけど。
今回は一つの花から色違いの花弁がたくさん取れたのに気を良くして器の全面を埋め尽くしてしまいましたが、ちょっと並べすぎで暑苦しかったですね。
花にしろ花弁にしろ水面に浮かべる時の見せ方も色々あって、花を少なくして水のスペースを大きくとるデザインも緊張感があってとても素敵です。
今月は稽古花材が無いため、しつこく1つの花材で粘ってしまいました。
だけどいつもと違うことができたし、思わぬ収穫があったと思っています。
花材が豊富にあったら、ちょっと劣化してきたバラはさっさと捨てていただろうし、何が幸いするか分かりませんね。
とにかく花弁だけになっても頑張ってくれたバラに感謝です(^-^)