気が向いたら花活け

ローコストで無理しない花活けを目指します

マイナーだと思っていたらそうでもなかった植物

先日NHKの「チコちゃんに叱られる」を見ていたら、スタジオのセットの中にちょうど今回の稽古で使った花材を見つけました。

それは最後の縁側のシーンで、岡村さんの座っている横に置いてあった植物です。

トクサというシダ植物で、スギナ(ツクシ)の親戚です。

細長い棒状の形態ですが、今回のトクサは長さが120~130cmあるうえにかなり細く、全体を写してもあまり意味が無いように思えたので、特徴が分かる部分だけアップしてみました。

チコちゃんのセットが毎回同じものなら、縁側にあるトクサの鉢植えで全体像が確認できると思います。


茎の形だけ見ると、トクサは以前活けたフトイとイメージが似ています。

でもフトイの茎の表面が滑らかなのに対して、トクサの茎にはタケのような節があって表面はザラザラしています。

他にも色々違いはありますが、見た感じ大きく違うのはこの節によって作り出される縞模様で、そこにトクサならではの面白さがあると思います。


花活けでの使い方としてはやはりフトイと共通したところがあって、折り曲げてジオメトリックな形を作ってみたり、あるいは真っ直ぐな線を集合させてみたりなど、色々考えられます。

で、今回は稽古でほとんどのトクサを曲げてしまったこともあり、家でも同じく曲げるパターンでいってみることにしました。

先ほども言ったように今回はとても細身のトクサだったので、特徴である縞模様が全然目立っていません(╥_╥)

一緒に使った花は、なんと1か月前に活けたレナンセラとデンファレ、そして前回のスカビオサです。

レナンセラは前回家で活けた時点で購入から10日経っていたので、最初から数えると40日以上健在だったことになります。

レナンセラの記事の時にランの切り花が1か月持ったという友人の話をご紹介しましたが、正直私は友人の言葉をずっと疑っていました。

1か月というのは大げさに言っただけで、実際はせいぜい3週間くらいなんじゃないの?と。

疑ってすみませんでした🙏 決して話を盛ったわけじゃなかったんですね。


さて今回のトクサは花活けでは非常によく使われる、人気の高い花材です。

なので花活け界では知らない人はいないというようなものなのですが、逆に言うと知る人ぞ知る植物で、一般的にはごくごくマイナーなものだと私は思っていました。

私自身いけばなを習うようになってから初めて知ったし、その辺の花屋さんに行ってすぐ手に入るものでも無いですしね。

ここ数年稽古にも真面目に取り組むようになって、遅まきながらトクサが和食屋さんの店先や商業施設の緑地エリアなどにも使われていることに気付きましたが、それでも基本的な認識は変わりませんでした。

だけど今回チコちゃんにも登場しているのを見て、これはひょっとして自分の考え違いだったのかもしれない、と思いました。

自分が知らないだけで、本当は結構需要のある植物なのでは...?

こんなところでも園芸に疎いのがバレますね Σ( ̄▽ ̄∥)