気が向いたら花活け

ローコストで無理しない花活けを目指します

開花を待ち続けた花木

先日ご紹介した、すぐに消滅したダリアですが、そもそも稽古のときには花木と一緒に活けていました。

その花木とはどんなものだったかというと、これです。

花木なのですが、花は一つも咲いていなくて、全部つぼみの状態でした。

さて何の木でしょう?

見る人が見ればすぐわかるかもしれませんが、稽古場のお花屋さんの表示には「コブシ」とありました。

春になると美しい白い花を枝いっぱいに咲かせるアレです(アレと言われても …)。

ところが作品の講評の際に、先生がこの枝を見て『ハクモクレン』とおっしゃったので頭が混乱。

言われた時には気付かなかったんですけど、帰る途中で、「あれ?確かコブシって書いてあったよね」と思い至り、気になって検索してみると、どうやらコブシとハクモクレンは紛らわしいことで有名らしい。

両者とも花色は白で、同じモクレンモクレン属の植物なので似ていて当然ということなのですが…

で、いったいどっちなの?

両者の見分け方を調べると、花の形や大きさ、付き方、咲く時期、花弁の枚数、等いろいろありましたが、どれも花で判断するものばかりでした。

要するに枝だけ見てても埒があかない、花が咲かないことには話にならないわけね。

見分け方は簡単に言うと、ハクモクレンはチューリップのように半開きのカップ型に咲いて、花弁の枚数は9枚(うち3枚は本当は花弁ではなくガク)、対してコブシは、花弁全開で咲いて、花弁の数は6枚。

この情報を頼りに開花を待つこと、何と6日! やっと一つ咲きました。 

やっぱりコブシでした。

お花屋さん、ごめんなさい、仕入れた人が間違えるわけないし、疑っていたわけではないんだけど..

って、全面信じてたわけでもない私 (^^ゞ


とりあえず咲き始めたので、コブシだけで活けてみることにしました。

THE IKEBANA! というアレンジになりました。

背景が白なので分かりにくいですが、いちおう花は2つ咲いています。

今は色が無くて地味だけど、これだけのつぼみが全部咲けば、だいぶ雰囲気は変わるのではないか、と思い、

再び待ちの態勢に入ったところ、そうそううまくはいかないことが次第に分かりました。

まず開花の足並みが揃わない、そしてコブシの花は傷みやすく、思ったより良い状態を保てない。

つまり次の花が咲き始めたら、前の花がダメになっている、の繰り返しで、どうにも見映えが良くないんですね。

満開になったらさっきのアレンジをちょっと整える程度で収まるかなと思ったのですが、もう諦めました。


仕方がないので方向転換して、比較的ちゃんと咲いてるものを集めて活け直し。

まさかのガラス瓶登場!

何だかんだでお世話になってます(^人^)

一番左の枝についているつぼみは咲くかどうかわかりませんが、枝の形がちょうど収まりが良いと思ったのでここに配置しました。

たとえ咲いたとしても、そのころには他の花が終わっているだろうし、もうほとんど瞬間芸

公園なんかで見る満開のコブシのイメージがあるので、花活けにもそれを期待してしまったんですけど、うまくいかないものですね (。-_-。)