気が向いたら花活け

ローコストで無理しない花活けを目指します

いつの季節でも楽しめる雪柳

春になると小さな白い花を枝いっぱいに咲かせる雪柳。

その名の通り、雪が降り積もったような姿が美しい花木ですが、花が終わった後の青葉、そのあとの秋の紅葉、と各季節ごとに違う姿で楽しめる花材です。

花木は花・葉・枝と3拍子揃って、とてもお得感があって好きです (*^-^)
中でも雪柳は花の美しさ+枝の流れが面白いので、特にお気に入り。

過去の記事で、八重桜が私の好きな花材のベスト3に入ると言いましたが、この雪柳もそこに入りそうです。

で、今は青葉の季節になるわけですが、今回、稽古場にあったものは黄色の葉も多い雪柳でした。

枯れかかって黄色なのではなく、もともと黄色(うまく説明できない!)なので、そういう種類があるのかと思ったら、教室の先生いわく、

「黄金雪柳というのがあるけど、それはもっと全体的に黄色。これは新芽の黄色でしょう。」

とのこと。

お花屋さんにもあとで聞いてみようと思いながら、すっかり忘れてそのまま帰ってしまいました。

黄色味がかったカーネーションと合わせてみました。

お稽古ではもっと大量に枝を使ったので、緑と黄色の葉のコントラストがはっきりわかったのですが、これだとちょっとわかりにくいですね。

黄金雪柳については、写真でしか見たことがないので、実物に出会うことができたら、ぜひ活けてみたいものです。

どこにでも生えているドクダミを飾る

いまの時期、いたるところで白い花を咲かせているドクダミを見かけます。

ドクダミは薬草として有名ですが、日当たりの悪いジメッとした塀ぎわや道路脇にも生えて いるという姿は、どう見ても雑草そのもの。

しかも葉の臭いが強烈なので、できれば触りたくないと思う人も多いのではないでしょうか?

でもよく見ると、純白の花がなかなか美しく、清楚な感じすらあります。
これで臭いさえクリアできれば、こんもりと花瓶に活けても良さそうな。

ところで、ドクダミの花に見える白い部分は花弁ではなく、総苞片と言って、葉の一種だそうです。

その総苞片の中心にある棒状の黄色い部分は、小さい花が集合してできていて、その小さな花には花弁もガクもないとのこと。

白い花弁とばかり思っていましたが、色んな形態があるものですね。

実家の庭にもドクダミが大量にあったので、少しもらってきました。

楚々とした雰囲気があるので、手を加えずにそのまま1,2輪を活けるのが定石かもしれませんが、あえて白い花を集めて活けてみました。

少しでも暗いイメージを払拭できるように、可愛らしくしてみたつもり。

それにしても、ドクダミ、という名称はどうにかならないのでしょうか。

日陰に繁殖したり、臭いが強烈だったり、ただでさえマイナスのイメージがあるのに、名前がこれでは、いかにもワルそうな感じがします。

せめて毒の字は外した名前にしてあげたいと思うのですが。

お手頃な蘭 ☆ オンシジューム

「蘭」というとちょっと高価なイメージがあるかもしれませんが、デンファレオンシジュームといった蘭は比較的安価で、稽古花材としてもよく使われます。

そして今回の稽古で、私はこのオンシジュームを選択しました。

実をいうと、私はこの花が苦手で、自分から好んで使ったことがありません。

はっきりした決定的な理由があるわけではないのですが、どんな花材と合わせてもしっくりこないような、つまるところ、どういうふうに活けたらいいのかよくわからない。

今回オンシジュームにしたのは、先に選んだ枝物に合う花が見つからず、消去法でオンシジュームになってしまったという、何とも後ろ向きな理由から。

そんな感じだったので、稽古で仕上がった作品は、やはり・・・(x_x;)

帰ってからもう一度花を眺めてみたのですが、他の花材に合わせられないなら単独で、ということで一種活けにしてみました。

花に限らず、食べ物でも何でも、食わず嫌い的な感じで最初から敬遠していてはいけませんね。

さしたる理由もなく拒絶して、自ら選択肢の幅を狭めてしまうのはすごくもったいない。

分かっているつもりでも、ついついやってしまいます。 反省!

いつの日か、このオンジジュームも大好きな花材となる時が来るかもしれないし (^-^)

ダリアに見えないようなダリア

先日、いつもの稽古場に行ったら、真っ赤なフリージアの横に、ひっそりと、何やら高貴な雰囲気を漂わせている白い花が一束ありました。

ん? これはダリア? でもちょっと花の形が違うような・・・

お花屋さんに尋ねてみると、やはりダリアでした。

他の生徒さんからも、「これは何の花?」「ダリアに見えないね」と言われ、みんな興味津々の様子。

ダリアに詳しい方なら、すぐに分かるのでしょうが、私には初めて見るダリアでした。

花市場は年々新しい品種が登場して、もたもたしていると、えっ!こんな花があるの !? という、ちょっとした浦島太郎状態になってしまいます。

ダリアも非常に品種が多く、花色も豊富ですが、花の大きさ、咲き方、草丈で細かく分類され、世界中に2~3万以上の品種があるとか。

私が特に興味を惹かれるのは、咲き方の多彩さです。

シングル咲き、ポンポン咲き、ボール咲き、カクタス咲き、デコラティブ咲き、アネモネ咲き、等々、全部で10数種類の咲き方があるようです。

で、今回のダリアですが、何だか蓮か水蓮みたいに見える、と思ったら、水蓮咲きというものがあるそうで、びっくり、というか、やっぱり!

おかげで一つ利口になりました。

なお、このダリアは花びらが恐ろしく落ち易い!

教室の先生方も次々にやってきて、「これ、心配なのよねー」と、水揚げのケアをしてくださいました(感謝!)が、努力の甲斐なく、この写真の時にはすでに5,6枚落ちてしまいました。

5月なのに暑すぎる!

私は1年のうちで5月が一番好きです。

風薫る5月、美しい新緑、色とりどりの花、暑くも寒くもなく、最も気持ちよく過ごせる5月・・・のはずなのに、なぜ今日はこんなに暑い!

全国的にはどうだったんでしょう?
とにかく私のところは暑かったです。

下手をすると、快適な5月をほとんど満喫しないうちに梅雨に入りそうな、嫌な予感がします。

持病の腰痛も悪化しました。
きっとこのアップダウンの激しい気候のせい。 最悪です (-_-)

せめて涼しげな雰囲気のものを活けようと思い、新緑のナナカマドをガラス瓶に入れてみました。

ナナカマドというと、私は秋の紅葉と実のイメージが強いのですが、新緑のナナカマドも爽やかで美しい。

でも、残念ながら非常に水落ちしやすいのが難点です。

かなり頑張って水揚げしたつもりですが、萎れはしなかったものの、葉先がすぐに黒くなってしまいました。

お稽古の時は立派な枝がもっとあったのに、何とか緑を保っているものがたったこれだけというさみしさ (ノ_・。)

こう暑くなると、花材の持ちも一気に悪くなるし、風薫る5月を返せ!っていう感じです。

そういえば、去年も同じようなことを言っていた気がします。

そして来年も・・・?

カモミールが花盛りでした

先日、いとこの家に遊びに行きました。

昨年、一緒にランチした時、お店にとても素敵なイングリッシュガーデン風の庭があったのですが、「うちの庭もこんな感じ」といとこが言うので、「じゃあ今度見に行くわ ♪」と私が言って、早や1年。

私にはよくある話ですが、そのうち、なんて思っているとズルズル月日が経って、ちっとも事が進まない。

今回、先方から「遊びに来ない?」とお誘いがあって、ようやく訪問することとなりました。

「庭を見るなら、桜の時に来ればよかったのに」と言われてしまいましたが、行ってみたら、カモミールが一面に咲いていて、ちょっと感動モノでした。

写し方が上手くなくて、美しさがあまり伝わってないかもしれません。

こんなのもありました。

何の花だかわからない、とのことでしたが、多分、シャスターデージーでは?
私も詳しくないので、ちょっと怪しい。

こうして写真に撮ってみると、少しターシャの庭っぽいような?

他にも数えきれないほど色々な植物がありました。

いとこは、草取りが大変だからもう庭なんかいらない、と言っていましたが、極小ベランダしかない私からしたら、宝の山に見えました。

カモミールを分けてもらったので、レタスと一緒に盛ってみました。

何か変。

カモミールはジャーマン種とローマン種がありますが、ハーブティーや入浴剤として親しまれているのはジャーマン種の方。

今回のカモミールもジャーマン種です。

中心部分の黄色い管状花は満開になるとどんどん盛り上がり、逆に周りの白い舌状花は反り返っていきます。

ロケットが飛び立つみたいで、見ていると面白い。

考えてみると、カモミールは薬草として使うイメージが強くて、こうして花としてじっくり鑑賞したことがなかったように思います。

勉強になりました (^_^)

花に見えないけど花です ☆ モルセラ

先月の記事でちょっと登場したモルセラ。
パッと見、花なのか何なのか考えてしまう植物ですが、草花です。

過去記事で何度も登場したデルフィニウムと同じパターンで、カップ状のグリーンの部分はガクで、その中心にポチッと白い花が咲きます。

今回はカーネーションと一緒に活けてみました。

モルセラは、いわゆる“花”のあでやかさはないし、立ち位置が良くわからない植物ですが、私は結構好きです。

グリーンのガクには白い葉脈がくっきり見えて、不思議な魅力となっています。
そのユニークな形態から、色々な使い方ができそうな、可能性を秘めた花材ではないかと思います。

ちなみに、生の状態でも既にカサカサした触感ですが、やはりドライフラワーになります。

でも私はドライにしません。
なぜかというと…もうこれ以上溜め込みたくない!